エラープルーフ化とは? 何をすればいいのか

2022年3月16日水曜日

品質の基礎

ミスを減らすために必要な「エラープルーフ化」

ミスを減らすためには「エラープルーフ化」が肝要だという話は「ダブルチェック」のエントリでも行いました。
では、具体的にエラープルーフ化というのはどうすればいいのでしょうか?
大きく分けて 2 つのケースが考えられます。

一般的な検討の進め方

  1. エラーが実際に発生したケースをメモしておく
  2. 定期的にエラーケースの棚卸を行い、エラーケースの中から効果の高そうなところを修正する

エラー原因が多岐にわたっていて、二度同じケースが起きにくい場合

  1. ワークフローの中から「発生しうるエラー」を思いつく限りリストアップ
  2. もしそのエラーが起きた時の深刻度を点数付け
  3. 点数の高いところから修正する

あなたの仕事はどちらに当てはまりますか?
ぜひエラープルーフ化に取り組んで、仕事のミスを減らす仕組みづくりをしてください!

エラープルーフ化の参考資料

前述のエラープルーフ化の方法は、中央大学の中條武志教授の論文からの抜粋です。

出典元:『人間信頼性工学:エラー防止への工学的アプローチ』、中條武志(PDF)

中條教授の論文には、エラープルーフ化の一般的な検討の進め方として、以下の記載があります。


また、この具体例として以下の記載があります。

アメリカにおいて医療機関の認定を行っているJCAHO(Joint Commission for Accreditation of Healthcare Organization)では(中略)年間1件以上のFMEAの実施を義務づけている。

「 FMEA 」とは「Failure Mode and Effects Analysis」の略です。直訳すると「失敗モードと影響分析」ですね。
作業の中で発生する失敗(エラー)を想定して、未然防止を図ったり、エラーの影響を最小限にする手法を指します。
中條教授の論文には FMEA の具体的運用方法が書かれていますが、それを端的にまとめたのが先程記述した「一般的な検討の進め方」と「エラー原因が多岐にわたっていて、二度同じケースが起きにくい場合」のケースごとのまとめです。

参考までに、それぞれのケースについて引用元を記載します。


一般的な検討の進め方の引用元
中條武志教授の論文の「4.エラー防止のためのチーム活動」の部分です。
この部分を分かりやすくまとめると以下のようになります。

  • エラーが実際に発生したケースをメモしておく
  • 定期的にエラーケースの棚卸を行い、エラーケースの中から効果の高そうなところを修正する


エラー原因が多岐にわたっていて、二度同じケースが起きにくい場合の引用元
中條武志教授の論文の「4.1 改善の機会を見つける」の部分です。
この部分を分かりやすくまとめると以下のようになります。

エラー原因が多岐にわたっていて一度起きたものに対策するだけでは不十分な場合は、以下のようにする。
  • ワークフローの中から「発生しうるエラー」を思いつく限りリストアップ
  • もしそのエラーが起きた時の深刻度を点数付け
  • 点数の高いところから修正する

「航空業界」や「医療業界」における対策例

エラープルーフ化の実例としては、以下のページが参考になります。


航空業界や医療業界など、ミスが許されない業界でのエラープルーフ化実例です。参考になる部分も多くあると思いますので目を通してみてください。

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