「ピグマリオン効果」でビジネスを成長させよう

2022年3月17日木曜日

組織・人材

ピグマリオン効果とは?

ピグマリオン効果」とは他者からの期待を受けることで学習や作業などの成果を出すことができる効果のことです。
教師期待効果ローゼンタール効果とも呼ばれています。

簡単に言えば「他者からの期待によってやる気が出る」ということです。
この効果をうまく使うと、ビジネスを成長させることができます。

どういう成長ができるか?

ビジネスでは、上司と部下の関係性を好転させて、結果的により良いアウトプットを出す効果が期待できます。
上司側が下記の部分に配慮することで、部下のやる気は上昇します。

  1. 達成可能な課題を与え、計画を立てさせる
  2. 結果や過程を認める
  3. 裁量を与える

少し補足します。

1. 達成可能な課題を与え、計画を立てさせる

部下の特性や能力に合わせて、その人が達成可能な課題を与えましょう。
そして、その課題を達成するための計画を立てさせましょう。


この目的は以下です。

  • 部下に課題を達成させて自信をつけさせる
  • 計画により、部下が筋道を見失わないようにする
  • 計画により、上司が部下の進捗を計測しやすくする

たとえば無理そうな課題を与えると、自信を失わせる原因となり得ますので逆効果です。小さなハードルをいくつも超えていくイメージで課題を与えましょう。
計画を立てること自体が苦手な部下の場合、計画が不要なほど小さな課題を与えるようにコントロールするのも一つの方法です。

2. 結果や過程を認める

すごく簡単に言えば、部下を褒めましょう
Irina LによるPixabayからの画像

考えてみてください。
上司が課題だけ与えて、部下の結果を確認しないとしたら、部下は次の課題に真剣に取り組むでしょうか?
また、部下の結果の粗探しを初めて「改善点」ばかりを並べられたら、部下は「期待されている」と思えるでしょうか? ピグマリオン効果は生まれるでしょうか?
きっと課題に真剣に取り組まなくなったり、期待したようなピグマリオン効果が生まれなかったりすると思います。

上司はキチンと中身を確認し、褒めるべき部分を褒めましょう。
まず最初に上司がすべきことは、部下の結果や作業過程から「褒めることができる部分を探す」ことです。
部下は褒められることでモチベーションを維持できます。
仮に結果が失敗だったとしても、作業の過程を聞きながら「ここまでは良くできているね」など、よかった部分を積極的に探すようにします。

3. 裁量を与える

部下が自分で目標や計画を立てられる状態になっているならば、裁量を与えましょう
部下の計画に対して、事細かにチェックするのではなく、進捗報告と結果だけの接点にしてみてください。

部下からしてみれば、任されるというのは期待の表れと受け止めます。
上司から「わかった、その計画でやってみよう。この予算内で好きにやっていいよ」と言われたら、きっとうれしいでしょう。期待に応えようと頑張る効果が期待できます。

ここで最も大事なのは、一度任せた部分は最後まで口出ししないことです。
一度「任せる」と言っておきながら、後から注文を付けられたら、部下はどう思うでしょうか? ちゃぶ台返しされたと感じて、少なくともいい気持ちにはならないでしょう。
そして次の仕事から「どうせまたちゃぶ台返しするんだろう」と警戒して、任せてもらった期待に応えようとするピグマリオン効果が無くなります。

上司は部下に一度任せたら、その進捗報告に対してのリアクションに留めましょう。そして計画通りに進んでいない時に、部下に修正案を出させましょう。
部下が良い修正案を出せない場合もあるでしょう。それでも少し我慢して、部下が気付いた形を作りましょう。
× 悪い例
  • どうしてうまくいってないの?
  • どうすればうまく行くと思う?
  • そんなやり方じゃダメだこういう方法で最初からやり直し
〇 良い例
  • どうしてうまくいってないの?
  • どうすればうまく行くと思う?
  • うまく行っていない原因はどこにあると思う?
  • だとすれば、この方法でこの原因って取り除ける?
  • その方法以外に、原因を取り除けそうな方法って思いつく? できるだけたくさん挙げてみて

あくまで部下が考えて、上司は直接的な指示をしていないような形にすると良い効果が継続します。

実は経営者自身も成長できる

この上司と部下の関係は、そのまま経営者と中間管理職の関係にも適用できます。あなたも、あなたの部下を褒めてピグマリオン効果を使いこなしてビジネスを成長させることができます。
では、経営者自身はピグマリオン効果を得ることはできないのでしょうか?

ビジネスコーチの活用

手前みそですが、ビジネスコーチがその役目を果たせると思います。
実例として、私の実体験をお話します。

私は仕事の課題を整理して、課題解決の計画を立てることはできました。しかし、実行できませんでした。
何をしなければならないのかは分かっている。しかし、いざやろうとすると何かと理由をつけてサボってしまう。まるで小学生の夏休みの宿題のように、どんどんと後回しにする性格でした。

これをお読みの皆さんの中にも、そんな自覚のある方いらっしゃるのではないでしょうか?

そんな私が ActionCOACH に出会って、一番大きく変わったのは「計画を実行するようになった」点です。
ある時、ビジネスコーチが私の仕事の計画をレビューしてくれました。
するとコーチが、自分の計画に対して「これの通りできたらスゴイですよね!」と期待する言葉をくれたのです。
期待してもらうと、自然と私の中に「期待に応えよう」というやる気が湧いてきました。個人事業主である私は、普段自分の計画を誰かにレビューしてもらう立場にありませんでしたので、新鮮な感覚でした。

きっとこれが「ピグマリオン効果」なのでしょう。その時の私は「ピグマリオン効果」という言葉や意味は知りませんでしたが、とにかく計画倒れの人間ではなく計画を実行する人間に変化することができました。

実際にコーチングを受けてみる

ピグマリオン効果を得るために、適切な問答の仕方は前述した通りです。このやり方を実践してみたいとお感じになりましたか?
それであれば、実際にコーチングを受けてみるのが一番手っ取り早いです。

ちなみに ActionCOACH のコーチング手法では、前述の方法から一歩進んだ手法を用いることもあります。
たとえば「課題を与える」からは、一歩進んで「本人に課題を決めさせる」ようにします。
たとえば「結果が失敗だったとき」からは、一歩進んで「次にうまくいくためには、どうすればいいだろう?」を問いかけ、本人が答えを見つけるように促します。

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ビジネスコーチは、あなたのビジネスの伴走者です。プロの相談相手に徹します。
あなたのビジネスにのみフォーカスし、あなたのビジネスが成長できるように本音を言います。

ビジネスコーチについて、詳しくはコチラのエントリで語っていますのでぜひご覧ください。

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